アイヌ文化を首都圏でも 伝える姿、記録映画に 
きょう札幌で一部上映(06/28 07:34)

 東京など首都圏に住むアイヌ民族が主体となり仲間のさまざまな生き方を追ったドキュメンタリー映画「TOKYOアイヌ」を制作している。古里北海道を離れて都会の中で文化伝承などに励む姿を描く。来年の公開予定で、映画を紹介するビデオ上映が二十八日、札幌で行われる。

 五千人以上とされる首都圏のアイヌ民族の間でも文化伝承は課題。アイヌ工芸作家の宇梶静江さん(75)=千葉県在住=が「民族の今を映像に残したい」と呼び掛け、昨年初め、著述業やホール経営者ら約十人で製作委員会を組織。監督は元TBSディレクター森谷博さん(42)。

 宇梶さんの弟で千葉県に住む浦川治造さん(69)は三年前、同県内に文化伝承施設「カムイミンタラ」をほぼ自力で開設。森谷さんらは、重機で森をひらき施設を造る浦川さんの姿を昨春から撮影。民族衣装で歌やダンスを披露する若者グループ「アイヌレブルズ」の舞台や、港区・芝公園で行った慰霊の儀式「東京イチャルパ」なども収録した。

 収録分を約二十分間にまとめた紹介ビデオを、二十八日午後六時半から札幌市中央区の映画館「シアターキノ」で開くシンポジウム「先住民族の映像」の中で上映する。入場料千円。撮影は年内まで続け、森谷さんは「一人一人の率直な思いを丁寧に伝えたい」と話す。